障害者の就労と自立について思うこと

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herbclub06

先日、お誕生日ランチとして行ってきた、就労センターのカフェのところで書いたお話の続きです。
>>本格的石窯で焼いたスペアリブを賞味

このカフェとの出会いは12年前。

その頃の私は、社会福祉士という資格の受験資格を取るべく、働きながら大学の通信教育部で勉強中でした。

この資格を取るには約4週間の福祉施設での実習が必須だったため、そのうちの2箇所をこのカフェを運営する社会福祉法人の入所型の知的障害者授産施設で実習をさせていただきました。

一日だけでしたが、このハーブクラブで訓練生と一緒にウェイトレスやりましたよ♪

その頃、当然実習しつつ勉強中だったので、施設が発行している広報などもいろいろともらって中身を読んで実習日誌のネタ探しお勉強させていただいたのですが。

その時に読んだ内容が今も胸に残っています。

そして時々そのことについて夫とも話します。

文章は忘れましたが
「『障害者の人が作っているのだから、買ってあげよう』ではなく、『あ、これかわいい♪これ欲しい!』と言ってもらえるような授産品を作っていかねばならない」というようなことだったと思います。

要するに、
「障害者が作っているものかどうかは関係なく、消費者に受け入れられるものを作っていかないといけない」
ということです。

ここのカフェはまさにこれを実践していると思います。

 

といっても、このカフェができた当初からその理念どおり順風満帆に運営できたのではなかったのだろうなということは、ちょくちょくこのカフェに通っていた私もなんとなく感じていたりもしました。

私が実習させてもらっていた当時はメニューもすごく少なかったです。

ランチメニューはカレーとサンドイッチぐらいで、ケーキやハーブティーがメインでした。

山の中のログハウスのカフェということもあり、ドライブ中に見つけたら思わず入りたくなる雰囲気ではありますが、ランチメニューがあまりに少ないとインパクトも弱いし、リピーターにはつながりにくそうでした。

正直、ハーブティーとケーキだけのために山の中15分も20分も運転して行こうとはちょっと思いにくい。そんなカフェなら市街地にいくらでもありますし。

実習中に職員さんに「どういったお客さんが来られますか?」と聞いたことがありますが、その時にお聞きしたことは

「インターから抜け道を使って市街地に出られる方たちが立ち寄ってくださっているようです」とのことでした。

それが長い月日を重ね、石窯を導入してオリジナルメニューも増えていき、「山の中15分でも20分でも運転して行きたい」と思えるようなカフェに進化していました。

私らなんて15分20分どころか小一時間かけて行きましたよ(笑)となりの席のおじいさんなんて、サンドイッチが食べたくてわざわざ来たそうでしたし。

私の知る中で、この理念にそって活動できている施設は正直言って、非常に少ないです。

「障害のある人が頑張って作っている(働いている)けど、ここまでのサービスしか出来ません。でも彼らなりにせいいっぱいやっているので、買ってよ」と当然のように営業しているところもたくさんあります。

どこの施設・作業所の方々も頑張っているので、こういうことを言うのは申し訳ないけれども・・・

「障害者がするのだから仕方ない」的な姿勢ではなく、この人たちなりの能力と努力でできるようなシステム作りも含めて社会生活の感覚・常識とのすり合わせを、福祉の専門職員がするべきなのではないか、と思います。

そういえば私は、その広報を読んだ日の日誌にこんなことを書きました。

「授産施設の職員は、福祉のエキスパートだけではなく、『売れるものを作る・考える』感性や流行感覚がないとやっていけないのかもしれないと思った」

今思えば、日誌を読む職員さんは「何生意気言ってんねん」と思われたかもしれません。

でも、この考えは今も変わりません。

福祉も含めて、人と接する、それも窓口対応的な軽いものではなく人の生活にかかわるような仕事の人(お医者さんや弁護士さんとかも含めて)は世間の感覚や常識、世の中の流れを身に着けていないといい仕事は出来ないと思います。

う~~~む、話がうまくまとまらない・・・・。

要するに言いたかったのは

障害者の自立を支援することって、「障害者」の看板があってもなくても関係なく社会に溶け込めるようにコーディネートすることなんだろうな~ということ、です。

 

管理人プロフィール

にゃんこ
2005年9月生まれ高3男子・2009年1月生まれ中3男子・2011年1月生まれ中1女子の3児の母。まだまだ子育て真っ最中なので教育や子育てに関する話題に関心があります。特に発達障害児の育児への関心が高いです。
Webライター+スーパーのパートで生きています。
長男出産前は大学病院のMSW(産科・小児科担当)、その前は精神病院でPSWをしていました。
その他興味関心は世界史と幕末を中心に歴史、ドラマ、映画、J-POPなどエンタメ系、季節の行事、古民家カフェ。

◆さらに詳しいプロフィールと家族については「管理人プロフィール」「家族について」に。
◆当メディアはAmazonのアソシエイトとして、適格販売により収入を得ています。

◆ほかの運営サイト
にゃんこの本棚
ゼロからラグビーを知るサイト
FruitsBasket妊娠・出産
学びと自立
歴史系学習漫画比較サイト

コメント

  1. より:

    ほんとうにその通りだと思います
    長男が養育に通っていたときの知り合いがいるのと、お隣のハンデをもつお嬢さんが働いていることもあって、近所の福祉ショップをときどき利用しています。
    カフェも、手芸品を扱うお店も利用するけど、年々サービスもデザインもよくなっています
    美味しいからとクッキーをお持たせに利用する方もいるそうですよ(^^)
    でも、中にはハンデがある人のお店なのに高いという人もいるそうです
    公的な支援があるから安くできるはずってことらしいんですけど・・・・
    運営できるかつかつの価格で提供されてるし、商品もサービスも決して見劣りしないんですけどね
    個々のできることをに合わせて、きめ細かな指導を行ってきちんと料金をとれるレベルのサービスを提供しているのに、評価が低くなってしまうのを残念に思ってました。
    利用する側も、「福祉ショップだから」というフィルターを外して、提供されるサービスをきちんと評価するべきですよね

  2. 梅さん、こんばんは~(^^)
    > カフェも、手芸品を扱うお店も利用するけど、年々サービスもデザインもよくなっています
    > 美味しいからとクッキーをお持たせに利用する方もいるそうですよ(^^)
    きゃーーー♪こんな素敵なショップがあるんですね。お持たせに利用されるぐらいならおいしいんですね。
    > でも、中にはハンデがある人のお店なのに高いという人もいるそうです
    > 公的な支援があるから安くできるはずってことらしいんですけど・・・・
    > 運営できるかつかつの価格で提供されてるし、商品もサービスも決して見劣りしないんですけどね
    そうなんだ、そういう意見は初めて聞きました。
    確かに、授産施設のショップって全般的に価格が高めな気もしますけれどね。
    授産施設は障害者の就労の機会を与えるだけではなく、障害者の方々の自立のためにおこなう生活訓練なども行うから、補助金がもらえていてもその補助金が全部商品のために使えるのではないんですよ。
    もうかっているなら、商品価格を下げるよりは、就労訓練を受けている障害のある方たちにもっとお給料をあげたらいい・・・と私は思っています。実際、授産施設や作業所で作業をしている障害者の方たちって月給一万円程度しかもらえてなかったりするんです。障害年金との兼ね合いで、たくさんもらうと税金を払わないといけなくなるから・・・ということらしいけど、それだったら税金払えるぐらいに稼がせてあげたらいいやん!と思うんだけどね。。。
    (この辺は正直、福祉関係者の間でも意見が分かれているらしい^^;)
    > 個々のできることをに合わせて、きめ細かな指導を行ってきちんと料金をとれるレベルのサービスを提供しているのに、評価が低くなってしまうのを残念に思ってました。
    これは悲しいですね。
    ずばり言うと、補助金をもらってできる範囲のことをやるだけで安心しきってて、「障害者が頑張ってるから、買って」という姿勢の授産施設がまだまだ多いから・・・とも言えるかもしれません。
    頑張ってる施設もたくさんあるのに残念です。

  3. より:

    そうか!
    うちの近くの福祉ショップはきっとすごい頑張ってるんですね
    他をしらないんで、補助金をもらってできる範囲のことをやるだけで安心しきってるところがあるって聞いてちょっとびっくり
    小学校のPTA主催のふれあいフェスタにも毎年出展してもらってるけど人気あるんですよ♪
    手作りクッキー1袋350円(6~7枚入り)
    ケーキ屋さんで買うのに比べると安いと思うんだけど・・・・
    高いか安いかの判断って付加価値でも左右されるし、難しいとこですよね

  4. 梅さん、ふたたびのコメントありがとう♪
    6~7枚350円だったら、近隣のおいしいと評判の個人商売のケーキ屋さんで売っている焼き菓子とほぼ同じぐらいですよね。
    それで他のスイーツのショップと互角に売れている(ひょっとしたら上?)だったらすごい頑張っておられて、そのショップの活動がうまくいったんでしょうね~
    わーーー、そのクッキー一度食べてみたいっ♪

  5. なごやん より:

    こんにちは!
    お誕生日おめでとうございます♪
    ついでに過去記事チェックしにきて、
    思わず深い内容にコメント入れました。
    私もにゃんこさんと同意見です。
    福祉ショップだからといって、甘えのみえる経営では、結局うまくいかない。
    うちの近所は…さっぱりな方の福祉ショップが近所にあります。
    ほとんど品物も置いてないし、営業時間も短すぎるし、商売する気はなし。
    お客さんが来てるとこ見たことないです。
    福祉ショップならではの、いろいろなジレンマやご苦労もあるでしょうが…
    目的意識の持ち方によって仕事が違って来るのは
    健常者でも障害者でも変わらないんじゃないかって思うんですよね。
    目的意識をもって働くって…
    大事ですよね。
    福祉ショップの場合、何よりそれが、障害者の方の自立にもつながることだし…。

  6. なごやんさんこんばんは~~。
    お誕生日コメまで!ありがとうございます(^^)
    > 目的意識の持ち方によって仕事が違って来るのは
    > 健常者でも障害者でも変わらないんじゃないかって思うんですよね。
    ホントその通りだと思います。
    こういった関係のお仕事の方は、仕事柄もちろんなんですが、障害者たちの地位の向上が大事とおっしゃられるんです。でも、本当に地位を向上させようと思ったら、障害者の方自身に働く喜びを知ってもらって、税金払えるぐらいに稼げるようにする場を(もちろんその人の能力で出来る仕事とともに)作ったり、それぐらいに働けるような能力を引き出すなどして、自立してもらって、そういう結果に導けるものではないかと思うのですが・・・。
    多くの施設職員の方々は、頑張っているけどなかなか良い結果が得られない苛立ちからか、それとも社会や制度が悪いと思っておられるのか、いずれにしても目的を見失って本来の問題解決の道にいってないような気がしてなりません。
    う~~~ん、そう思うと、自分たちも普段の仕事(?一応ブログ運営のつもり★ホホホ・・・)で「本当の目的は何なのか」を忘れないようにしないといけないなぁ。。。って思いますね^^;自分のしようとしていることがブレてないか、常にチェックしながら運営していかないとなぁ・・・

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