先日、阪神淡路大震災についての記事を書いたのですが(>>阪神淡路大震災から15年)、なんだか不完全燃焼・・・というか、きれいにまとめすぎて「ホントにこんなことを言いたかったのかな」と違和感を感じて気になってました。
ということで、管理人自身の独りよがり的な記事でもありますが、お暇な方はつきあってくださいませ(^^)
実は私は震災が起こった2年後ぐらいに、仮設住宅にお住まいの人たちの健康診断の問診をお手伝いしに行ったことがありました。
そこでは、被災された方の、メディアで伝えられている話だけではわからない話をいろいろと聞くことができました。
当事者ならではの苦労話
おバカな私は当日、遅刻しかけて仮設住宅までタクシーで行きました。
その時に利用したタクシーの運転手さんとの会話。
■タクシーの運転手さんより
運ちゃん「当時マンションの上の階に住んでてなぁ」
にゃ「じゃあ水を汲んだりするのは大変だったんでは」
運ちゃん「いや水道は被害がなかってん」
にゃ「じゃあよかったですね」
運ちゃん「それがなぁ・・・親戚や近所の人の家では水道が止まってて、お風呂も入られへんやろ。うちはお風呂が沸かせたから、親戚から知り合いからみんなうちの風呂に入ってもらってたら・・・・その月の水道代がバカ高くてびっくりしたわ~。しかもうちのおかんが『うちでお風呂入れるから入っていき!!』ってあっちこっちで声かけよったから・・・」
にゃ「それはそれで大変でしたね^^;」
被害がなかったからと言って、万々歳とは限らなかったようでした。。。
でも、こういう時に「助け合おう!」と思えるのは・・・この運転手さんもおかあさんもいい人なんだなぁと素直に思いました(^^)
ちなみにこの時の水道代、10万超えだったそうです。大変でしたね。
■健診を受けた人(男性)より
にゃ「(問診項目)夜はよく眠れますか」
男性「いや・・・寝られへん時もあるなぁ」
にゃ「震災のことを思い出すのですか」
男性「いや、雨が降ると仮設住宅の屋根に落ちる雨音がうるさくてねられへん」
仮設住宅の屋根はトタン屋根。
小雨ではない雨が降るだけでもかなりの音がするのだそうです。
仮設住宅のしんどさってこういうところにもあるんだなぁと思いました。
コミュニティがなくなったことのつらさ
そして問診中にお聞きした一番切ないなぁと感じた話が・・・
■検診を受けた人(男性)より
「仮設住まいはもうイヤや。避難所生活のほうが楽しかった。今は知り合いも近くにいないのでさみしい」
町は見た目きれいになって、元気になったと言いますが・・・
あの震災によってこれまでのコミュニティが崩壊してしまったことで、知り合いもなく、身よりもなく寂しい思いをしながら暮らしている人や、たった一人でおうちで亡くなってしまう人が少なくないことも現実。
この男性のように、避難所のような不便があっても、仮設住宅で孤独に過ごすよりはマシ、と思えるぐらいの孤独感。
町の復興だけでは埋め切れないものがあるということを知った一日でした。
復興住宅でもまだ、孤独死が問題になっていますね。
住宅の整備はできても、住民の心の隙間を埋めるには、人を中心としたコミュニティ機能そのものの再生が必要なんだろうな。。。。と、震災の記事を書いて、今回この記事を書いた今、思ってしまいました。
「復興で町も元気になった。よかったよかった」だけではない現実があることを書きたくて書いてしまいました。
しんどい話でしたが、最後まで読んでいただいてありがとうございました。
あ、そうそう余談ですが、お手伝いに行った時にごちそうになった炊き出しの豚汁がすっっっっごくおいしかったです。
管理人プロフィール
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2005年9月生まれ高3男子・2009年1月生まれ中3男子・2011年1月生まれ中1女子の3児の母。まだまだ子育て真っ最中なので教育や子育てに関する話題に関心があります。特に発達障害児の育児への関心が高いです。
Webライター+スーパーのパートで生きています。
長男出産前は大学病院のMSW(産科・小児科担当)、その前は精神病院でPSWをしていました。
その他興味関心は世界史と幕末を中心に歴史、ドラマ、映画、J-POPなどエンタメ系、季節の行事、古民家カフェ。
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