「キングダム」蛇甘平原編あらすじとレビュー

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劇場版の「キングダム2 遥かなる大地へ」が公開されました。

前作では政が王都奪還したところまでが映画化されていました。

今回はその後、信が天下の大将軍へと本格的に最初の一歩を進め始めたところからのお話になりそうですね。

ここでは、そんな信の”最初の第一歩”ともいえる「キングダム」の蛇甘平原編についてレビューします。

原作では5巻から7巻までの話になっています。もう60巻を超えていると、このあたりの話はかなり昔の話のように思えてきます。

※このレビューは「王都奪還編」「蛇甘平原編」までのネタバレを含みます。
が、未読の人もすでに周知の可能性のある話については一部ネタバレしているところもあります。
完全にまっさらな状態で読みたいという人はご注意ください。

「キングダム」蛇甘平原編あらすじ

王都奪還後、信は河了貂と日々を過ごしていました。

それから約3か月。

秦と趙の国境の地であり、魏にとっては重要拠点となる滎陽をめぐる争いが激化、秦は滎陽を攻略するため兵を募集し始めました。

それを知った信は応募、戦に出ることになります。

そこで信はまず歩兵からスタートすることになりました。

さて。

秦では「什伍の制」と言う制度があります。
それは、戦場においては歩兵の5人が1組となって「伍」を形成、基本、その5人で常に行動を共にします。まさに運命共同体。その「伍」が強いかどうかで運命が決まるとも言われていました。

信も「伍」を作ることになりますが集まったメンバーは同郷の兄弟・尾平(びへい)と尾到(びとう)、謎めいた雰囲気を醸し出す子ども?羌瘣(きょうかい)、最弱の伍長と言われる澤(たく)さんの5人。

信たちの「伍」が所属する第4軍は戦闘準備のために丸城に入る予定でしたが、魏の総大将・呉慶に落城させられたという緊急事態が発生、急きょ本軍たちと合流し、正面から滎陽を攻めるために亜水を目指すことになります。

秦の総大将・麃公は攻城戦から平地戦へと戦いを切替え、滎陽と亜水の中間にある蛇甘平原で戦闘が行われることに(だから蛇甘平原編)。

平地と言えば、魏の自慢の戦車隊にとって有利。これって大丈夫なの?

・・・なわけはなく…ここ蛇甘平原で秦趙は激しい戦闘となります。信の初陣はいかに?

「キングダム」蛇甘平原編 主な登場人物

蛇甘平原編に登場する主要な登場人物たちを紹介します。

推しには💖をつけています。

主人公

・・・天下の大将軍を目指す下僕出身の少年。幼なじみの親友・漂を失い、彼の最期の頼みを果たすべく向かった先で後の始皇帝となる人物・政と出会います。
政を助けるべく、王宮の玉座を王弟より奪い返すことができました。

蛇甘平原編ではもちろん、その後の戦いでも武功を挙げるので出世していきます。

今回はまず、伍の歩兵からスタートです。

伍のメンバー

尾平(びへい)・尾到(びとう)兄弟・・・信と同じ村の出身の兄弟。兄が尾平で弟が尾到。尾平はムードメーカー的な存在で、尾到はどちらかというと生真面目…な感じですね。

澤圭(たくけい)・・・「澤さん」と呼ばれている信たちの「伍」の伍長。「最弱の伍長」などと言われていますが実は…自分の「伍」では誰も死んでいないとのこと。これって地味にすごいんじゃ…

羌瘣

💖羌瘣(きょうかい)・・・信たちの「伍」にいるミステリアスな雰囲気がする少年…ではなく後に女性と判明します。話すのは苦手、と自己紹介では言ってます。
実は暗殺者集団「羌族」出身。壬舞という舞を舞いつつ攻撃します。美しくて強い。
知略にも長けていて、この蛇甘平原編でもその片鱗をうかがわせるシーンがあります。

秦の人々

河了貂(かりょうてん)・・・信が政と出会った頃に彼らと行動を共にするようになった山の民族出身の少女。この人も男のふりをしていた女性。でも信はそれを知りません。頭がよく、男勝りな性格。料理が上手。

壁(へき)・・・王都奪還の際に行動共にしていた千人将。信の兄貴分のような感じ?生真面目で実直な性格。

麃公(ひょうこう)・・・蛇甘平原の戦いの総大将。本能型の武将で、戦地で自ら先頭に出てガンガン突っ込んでいく。

縛虎申(ばくこしん)・・・信たちの伍がいる軍の千人将。要するに信の上司。亭主関白型(?)熱血上司のような感じだが、なかなか男気のある人だと思う。

王騎将軍

王騎(おうき)・・・時々現れる謎の将軍。別名「秦の怪鳥」

魏の人々

呉慶(ごけい)・・・趙側の総大将。趙の「戦国四君」の一人とされる信陵君に見出され、食客頭としてもてなされるぐらいの才の持ち主。もともとは趙に滅ぼされた「甲」という国の王族だった。顔にバツがついたかのような刺青が目印。

宮元(きゅうげん)・・・呉慶軍の副将。蛇甘平原の秦軍手前の丘を陣取り、戦車隊を駆使して秦軍を悩ませる。

「キングダム」蛇甘平原編見どころ

個人的に感じる「キングダム」蛇甘平原編の見どころを紹介します。

RPGの始まりのような導入

天下の大将軍を目指して…のスタートは一般募集(!?今風の言い方で味気ないですが)の歩兵から。

しかも一心同体の仲間探し(パーティー作り(笑))から始まります。

できたパーティは「伍」5人組。

その5人組パーティはより大きな「第4軍」に所属し、戦います。

戦闘については詳しくは述べられませんが、小ボス~中ボスを倒しに行くところまで行くので、まさにRPG感覚のストーリーになっています。

「史記」を信視点で読むとこんな感じになるのか。

信の活躍っぷり

戦闘ではもちろん、主人公・信は大活躍します。

これがあるからおもしろいので、もちろん見どころのひとつになります。

自分が下っ端の小童であることなんて気にもしない、強敵が現れても強気は変わらずガンガン戦おうとする、そんな姿勢につい、惹かれてしまうんですよね。

伍のチームプレイも

そして信の活躍には、伍のメンバーのチームプレイが活きています。

伍の中ではなんとなく皆と距離をとっていたかに見えた羌瘣が実はかなりの策略家だったことも判明。

作中でも信は羌瘣のひと声で自分が狙うべき敵は誰なのか、冷静になることができます。

それだけではなく、信や羌瘣の呼びかけで他の伍たちも協力してこの苦境を乗り越えていくのも見どころです。

”将軍”とは

1巻からチョロチョロと登場していた王騎ですが、ここでやっと信との絡みが出てきます。

王騎との対話の中で信は、”将軍とはいかなるものか”を少しずつ知ることができます。

これまで信には見えていなかった景色が見えた瞬間の信に、成長を感じ、感動も。

このあたりの話は、ビジネスにも通じるところがあるので、社会人読者はじっくり読みましょう♪

私の感想

初めて「キングダム」を読んだ時は、「王都奪還編」でおもしろい!と思って、さらに次の「蛇甘平原編」にきて「RPGみたいでおもろい!」とこれまたおもしろい!と思ったんです。

そして王騎と信の対話で少し見えた「将軍が観る景色」にかなり心を動かされました。

実際、その後信は出世していきますが、信の視点で見る戦は現在のそれとはずいぶん違います。

蛇甘平原編はまだ、初々しい信たちが活躍するところ。これはこれでワクワクしながら読め、次へ次へと読みすすめたくなります。

これからもっともっと面白くなりますよ~♬

「キングダム」レビューページ

「キングダム」/原泰久(1~65巻・以下続刊)
中国春秋戦国時代の、秦の始皇帝がまだ始皇帝になる前の話で、実在する歴史書「史記」にかなり忠実にストーリー化されています。山崎賢人くん&吉沢亮くんで実写映画化もされました。現在60巻を超えているので今から読むには気が遠くなりそうですが、1巻の1話目からのつかみはバッチリ、長い巻でもダレることなく読めてしまいます。

蛇甘平原編が読めるのはこの巻

途中までは「王都奪還編」ですが、中盤あたりから「蛇甘平原編」に移ります。

伍を結成していよいよ戦…というところの話です。

>>「キングダム」5巻のブクログレビュー

5巻で登場した謎めいた子・羌瘣が表紙になってます。

蛇甘平原の戦いが信たち下っ端「伍」の視点、政たち王都にいる人たちの視点、将軍の視点、壁や縛虎申たち千人将(中間管理職?)の視点で描かれていて複層的に戦況がわかります。原先生、すごい!

>>「キングダム」6のブクログレビュー

蛇甘平原編、完結の巻。

王騎と信の対話が見どころです。

最後の一話には政の「伽」の話が。

>>「キングダム」7巻のブクログレビュー

以上、キングダム「蛇甘平原編」のあらすじとレビューでした。

公開されている映画「キングダム2 遥かなる大地へ」はちょうどこのあたりの話になります。

映画を観てから、または映画を観る前に予習として、ぜひ読んでみてください。

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